こんにちは!今回は多くの飲食店オーナーが頭を悩ませる「価格設定」について、売上アップにつながる具体的な戦略をお伝えします。
なぜ価格戦略が重要なのか?
「お客様に喜んでもらえれば売上は自然についてくる」
そう考えている飲食店オーナーは少なくありません。もちろん美味しい料理と良いサービスは大切ですが、適切な価格設定がなければ、いくら頑張っても収益は上がりません。
実際、多くの飲食店では「価格の見直し」だけで売上が30%以上アップしています。中には売上が1.5倍、利益が2倍になったケースもあります。
「安売り」という落とし穴
「お客様を増やすには値段を下げるべき」と考えていませんか?
実はこれが最も危険な発想です。安さだけで勝負すると、次のような悪循環に陥ります:
- 値下げして一時的に客数は増える
- しかし利益率が下がるため、サービスの質が維持できなくなる
- サービスの質が下がると客離れが起こる
- さらに値下げして…
売上1.5倍を実現する5つの価格戦略
1. メニュー構成の見直し(プライスライン戦略)
同じカテゴリーで価格帯の異なる3つの選択肢を用意しましょう。例えば:
- スタンダードコース:2,500円
- プレミアムコース:3,800円
- 特選コース:5,500円
この方法の効果は絶大です。ほとんどのお客様は「中間の価格」を選ぶ傾向があるため、より高単価のメニューを選んでもらいやすくなります。
2. 「アンカリング効果」を利用する
メニューの最初に高価格帯の商品を配置してください。これにより、それ以降のメニューの価格が「お得」に感じられます。
例:最初に「特選和牛ステーキ 5,800円」を見せることで、次の「国産牛ステーキ 3,200円」が手頃に感じられます。
3. 数字の表記方法を工夫する
価格表示は「1,000円」よりも「1000円」や「¥1000」と表記する方が、心理的に受け入れられやすいことが研究で分かっています。また、末尾に「8」や「9」を使うと(例:990円)、割引感が強調されます。
4. 付加価値をつけて値上げする
ただ値上げするのではなく、付加価値を付けましょう。例えば:
- 通常の餃子6個 500円 → 特製黒酢だれ付き餃子6個 650円
- 普通のビール → クラフトビールに変更
原価率を考えると、調味料やちょっとした添え物を加えるだけで大きな利益アップにつながります。
5. セット販売・アップセルを強化する
単品で注文するよりセットの方がお得に感じるメニュー構成にしましょう。例えば:
- ラーメン 800円 + 餃子 400円 = 1,200円
- ラーメン&餃子セット 1,100円
お客様は100円お得になり、店側は必ず餃子も注文してもらえるため売上アップにつながります。
実践例:居酒屋「さくら」の成功事例
ある居酒屋「さくら」では、次の3つの価格戦略を導入しました:
- コース料理を3段階の価格帯に設定
- 人気メニューに「プレミアム版」を追加
- 飲み放題の時間と価格に変化をつけた(90分2,000円/120分2,500円)
結果、客単価が1,400円増加し、売上は導入前と比べて約1.6倍に!利益率も8%向上しました。
価格改定の注意点
価格戦略を変更する際は、一気に変えるのではなく、まずは新メニューとして導入しましょう。そして、お客様の反応を見ながら徐々に切り替えていくことが重要です。
また、値上げする場合は必ず理由と価値を伝えることを忘れないでください。「原材料の品質にこだわりました」「調理法を改良して美味しくなりました」など、お客様が納得できる理由が必要です。
まとめ:価格戦略の見直しで収益アップを
価格は単なる数字ではなく、あなたのお店の価値を表すものです。適切な価格戦略は、お客様にも店舗にもメリットをもたらします。
まずは現在のメニューの価格帯を分析し、上記の戦略を一つずつ試してみてください。すぐに効果が表れるはずです。
「価格戦略の見直し」は、投資せずに始められる最も効果的な収益改善策です。あなたのお店も、適切な価格戦略で売上1.5倍を目指してみませんか?
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