インスタグラムで本当に集客できる飲食店になるための総合戦略
こんにちは。飲食マーケターのまさです。 「写真は上手く撮れるようになったけど、なぜかフォロワーが増えない…」 「投稿はしているのに、お店への来客につながらない…」 こんな悩みを抱える飲食店オーナーは少なくありません。実は、魅力的な料理写真の撮影はSNS集客の入口に過ぎないんです。 今回は写真の枠を超えて、真にフォロワーが増える店舗アカウント運用のコツについて、実践的なノウハウをお伝えします。
なぜ料理写真だけでは不十分なのか?
まず、ひとつの現実をお伝えします。日本インスタグラムマーケティング協会の2023年度「業種別インスタグラム活用実態調査」によると、飲食店のインスタグラムアカウントのうち、フォロワー1000人を超えるのはわずか7%だけです。つまり、93%のアカウントは集客に苦戦している現実があります。 料理写真だけで差別化するのが難しい理由は単純です。今やスマホカメラの性能は飛躍的に向上し、誰でもある程度見栄えの良い写真が撮れるようになったからです。 では、何が差別化のポイントになるのでしょうか?
フォロワーが増える店舗アカウント運用の3つの柱
実際に成功している飲食店アカウントを分析すると、フォロワー増加には3つの重要な要素があることがわかります。
- コンセプトの一貫性
- エンゲージメントを高める投稿設計
- 地域特化型の情報発信
1. コンセプトの一貫性:ブランディングを意識した投稿テーマ
多くの飲食店アカウントの失敗例として、「その日に提供した料理を無計画に投稿する」という運用があります。これではフォロワーにとって、あなたの店の個性が伝わりません。 代わりに、以下のようなテーマを決めて一貫性を持たせましょう:
- 素材へのこだわり(産地や生産者との関係性)
- 調理過程や職人技
- 店主のこだわりや哲学
- 季節感や旬の素材
- お客様との交流
2. エンゲージメントを高める投稿設計:共感と参加を促す
単に美味しそうな料理を投稿するだけでは、「いいね」はもらえても、コメントや保存、シェアには繋がりにくいものです。インスタグラムのアルゴリズムは、エンゲージメント率の高いアカウントほど表示されやすいため、ここが重要なポイントとなります。 エンゲージメントを高める具体的な方法は:
- 質問形式の投稿「このパスタ、どんなソースが合うと思いますか?」
- 裏側や制作過程の共有「朝5時からの仕込みの様子です」
- 限定情報の先出し「来週登場する新メニューのヒント」
- ストーリーズでの投票機能の活用「次の季節限定メニュー、A・Bどちらが良いですか?」
3. 地域特化型の情報発信:ローカルSEOを意識した運用
インスタグラムは検索エンジンとしての機能も強化されています。特に若い世代は、GoogleよりもインスタグラムやTikTokで飲食店を探すケースが増えています。 そこで重要になるのが、地域に特化した情報発信です:
- 地名入りハッシュタグの活用#札幌カフェ #新宿ランチ #福岡グルメ など
- 周辺情報との連携「明日は近くで○○イベントがあります」
- 地域の話題との絡め「今週末の花火大会、当店からもよく見えますよ」
- ローカルインフルエンサーとのコラボ
投稿頻度と時間帯:最適なリズムを見つける
多くの飲食店オーナーは多忙なため、「毎日投稿するのは無理」と諦めがちです。しかし、実はクオリティとタイミングが重要であり、週3回の質の高い投稿の方が、毎日の低品質投稿よりも効果的です。 最適な投稿時間については、一般的には以下が効果的とされています:
- 平日:12:00〜13:00(ランチタイム)、18:00〜20:00(ディナー前)
- 週末:10:00〜11:00(ブランチ計画時)、15:00〜17:00(夕食計画時)
成功事例:客単価アップに成功した北海道のカフェ
具体的な成功事例を紹介します。北海道のあるカフェでは、開業2年目に入り売上が伸び悩んでいました。そこでSNS戦略を見直し、以下の改善を実施しました:
- 写真の質向上(基本的なテクニック改善)
- コンセプトを「地元食材×ヨーロピアンスイーツ」に明確化
- 週3回の投稿リズムを確立(火・木・土)
- 地元生産者のストーリーを定期的に紹介
- 限定スイーツの事前告知と製作過程のストーリーズ配信
- フォロワー数:4ヶ月で450人→1,800人
- 平均いいね数:15件→120件
- 週末の客数:平均25組→40組
- 客単価:980円→1,450円
今すぐ実践できる!フォロワー増加のための3ステップ
ここまでの内容を踏まえ、明日から実践できる具体的なステップをご紹介します: 1. 自店のコンセプトを再定義する 「何を大切にしている店なのか」を言語化し、それを軸に投稿テーマを考える 2. 月間投稿カレンダーを作成する 週3回の投稿日を決め、テーマ(新メニュー、スタッフ紹介、食材ストーリーなど)をバランスよく配置 3. 地域ハッシュタグの棚卸しと整理 自店に関連する地域名、ジャンル、状況などのハッシュタグリストを作成し、投稿ごとに最適な組み合わせを選ぶ
まとめ:料理写真を超えた、本当の店舗アカウント運用
美しい料理写真は入口に過ぎません。真に集客力のあるインスタグラムアカウントを運営するには、一貫したコンセプト、エンゲージメントを高める工夫、そして地域に根差した情報発信が重要です。 飲食店の経営は多忙です。だからこそ、戦略的なSNS運用が必要です。今回ご紹介した手法は、いずれも特別な技術や高額な投資は不要。日々の営業の中で無理なく続けられるものばかりです。 ぜひ明日から、料理写真だけにとらわれない、本質的なアカウント運用を始めてみてください。SNSでの評判は、やがて実店舗への来客と売上増加という形で必ず返ってきます。
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